腸内フローラと抗生物質等の関係

 

最近、風邪で受診しても抗生物質を処方されなくなった、という印象をお持ちの方はいませんか?
抗生物質は、私たちを感染症から救ってくれる反面、私たちの腸内フローラを乱してしまう危険のある薬でもあるのです。

 

研究が進み腸内フローラの乱れは、肌荒れや口内炎だけでなく肥満やがんにもかかわることが分かってきました。
今回は、腸内フローラと抗生物質等の関係についてお伝えします。

 

腸内フローラとは

腸内フローラには、いわゆる善玉菌のグループと悪玉菌のグループがあります。
悪玉菌といわれる菌にも、大切な役割があることが最近の研究で分かってきました。

 

 

バランスの良い腸内フローラは、善玉菌が2割、悪玉菌が1割、日和見菌(ひよりみきん)が7割とされます。
日和見菌とは、善玉菌が優勢だと善玉菌を助け、悪玉菌が優勢だと悪玉菌を助けるような働きをする菌です。

 

明らかになってきた腸内フローラの働き
  • 病原体が体の中に入らないようブロックする
  • 食物繊維を消化する
  • ビタミンB群などをつくる
  • ドーパミンなどの神経伝達物質を合成する
  • 腸粘膜と共同して免疫力を高める

 

腸内フローラと抗生物質等の関係

細菌感染症を治してくれる抗生物質ですが、同時に腸内フローラを乱してしまうことが問題となっています。

 

例えば、風邪をひいて受診すると、抗生物質を処方される場合があります。
抗生物質は、特定の細菌やウイルスにしか効果がありません。

 

風邪はいろいろな種類のウイルスによる感染なので、本来ならばどのウイルスに感染したのかが分からなければ、どの抗生物質が効くか分からないのです。
それなのに抗生物質を処方するのは、ウイルスによって弱った粘膜から、鼻やのどに細菌が入り込むのを防ぐためです。

 

抗生物質を投与されると、腸内細菌も減ってしまいます。
腸内フローラの分布が変わると、悪玉菌が増えて下痢をしたり便秘をしたりするようになります。

 

ある動物実験で、ハツカネズミに抗結核薬のストレプトマイシンを投与しました。
その後、食中毒の原因菌であるサルモネラ菌を投与したところ、10個以下の菌で感染してしまいました。
ところが、ストレプトマイシンを投与していないネズミは、10億個以上のサルモネラ菌を投与しないと感染しませんでした。

 

つまり、健康な腸内フローラであれば、免疫力が発揮されて少々の細菌では感染しないということです。
それよりも、抗生物質で腸内フローラが乱されるほうが、よほど危険といえるでしょう。

 

まとめ

体力が落ちて感染症にかかった場合、早く病気を治すために抗生物質は必要な薬です。
しかし、日頃から腸内フローラを整えて免疫力を高めておくことは、もっと大切なことでしょう。
腸内フローラを整えるとは、善玉菌を増やすということです。
善玉菌のエサとなる、発酵食品や食物繊維をたくさん食べて、腸内フローラを整えましょう。

 

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